スクリーン印刷機・スキージ平行調整の仕方(手順説明画像付き)

スキージの平行は印刷結果に大きく影響する!
スクリーン印刷の原理は至ってシンプルです。
ざっくり説明しますと:
①スクレッパを使ってスクリーン版にペーストをコーティング後、
②スキージ下降圧を掛けながらスキージング(余分なペーストを掻き取る程度の圧力)、
③パターン目にペーストを通過させ、ワークに転写する
といったステップに分けられますね。
さて、ここでは②のステップに出てくる「スキージ」に注目します。

マイクロスキージ
適正印圧印刷プロセスの実践に
最適のスキージです
スキージはスキージヘッドに取り付けられているパーツです。
主な働きは、パターン目を通過しないペーストを掻き取ることですが、この動作をする際にペーストはスキージのゴムに押されてローリングし、スクリーン版より吐出されていきます。
スキージがテーブルとワークに対し平行になっている場合、ゴムがペーストに対する作用力は均一で、吐出も滑らかな仕上がりになります。
逆に、きちんとスキージの平行調整がされていないと、当然作用力にばらつきが発生しますから、印刷パターンに擦れやムラが発生してしまいます。
なので印刷前には必ず、まずスキージの平行出しがしっかりされているかどうか確認が必要なのです。
この記事では、弊社製品であるスクリーン印刷機「MT-320シリーズ」を使って、スキージ平行調整についてご紹介します。

スクリーン印刷機
MT-320シリーズ
印刷エリア:150mm。コンパクトながら必要な機能はすべて持ち合わせたスクリーン印刷機です。印刷エリア150mm以下の小サイズの印刷に対応。研究開発用途にも最適です。
スキージの取付手順
スキージの平行調整に入る前に、まずスキージの取付方法についてご説明します。
Step 1:左右のノブのロックを解除します

Step 2:スキージヘッドユニットを持ちあげます

★作業ポイント★
必ず側面にあるストッパーを出し、ユニットが落下しないよう固定しましょう!
Step 3:マイクロスキージをスキージヘッドユニットに付けます

★作業ポイント★
スキージはしっかりとホルダに突き当てるように付けましょう!
ホルダの上側にあります赤いロックレバーを押し入れますと、スキージが固定されます。
Step 4:スキージヘッドユニットを下ろし、ノブでロックをかけます


Step 5:これでスキージの取付は完成です
スキージ平行調整手順
Step 1:細く切った2本の紙をテーブルの上に置きます


★作業ポイント★
紙は平行になるように置きます。
クリーンルームで調整する際は、クリーンペーパーがオススメです。
Step 2:スキージを下降させます
そうすると、紙がスキージに押されるようになります。
Step 3:スキージヘッドについているダイヤルを回し、押し具合を調整します

★作業ポイント★
時計回りで押し込みが緩み、逆時計回りで押し込みがきつくなります。
ダイヤルを回しながら左右の紙を手で軽く動かし、スキージの当たり具合を確認します。
平行が出ていない場合、薄紙の片方は当たりが弱く、もう一方は当たりが強くなります。
スキージが傾いており、作用力がばらついていることが分かります。
Step 4:平行調整ユニットのロックレバーを緩みます
逆時計回りに回すと、ロックが解除されます。
Step 5:つまみを回し、平行を調整します

★作業ポイント★
平行調整ユニットはシーソーのような設計で:
・時計回り:左側が下がり、右側が上がる
・逆時計回り:左側が上がり、右側が下がる
ようになっています。
つまみを回しながら、紙を手で動かしスキージとテーブルの当たり具合を見て、左右が均等になるように調整しましょう。
Step 6:平行調整ユニットのロックレバーを締めます
時計回りに回すと、ロックされます。
これでスキージの平行調整は完了です。
ダミーワークを使ってテスト印刷をし、パターンが均等に印刷されるのを確認してから本印刷に入りましょう!
この記事で使った製品

スクリーン印刷機
MT-320シリーズ
印刷エリア:150mm。コンパクトながら必要な機能はすべて持ち合わせたスクリーン印刷機です。印刷エリア150mm以下の小サイズの印刷に対応。研究開発用途にも最適です。

マイクロスキージ
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最適のスキージです
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